熟年離婚はなぜ起こる?その特徴について詳しく解説します
熟年離婚とは50代、60代ぐらいの夫婦の離婚のことを指すとも言われていますが、明確な定義はありません。
50歳に結婚して55歳で離婚した夫婦を熟年離婚と呼ぶかというと、少し違和感があると思います。
結婚後20年、30年経って、長年連れ添ってからの離婚という「期間」も含んだ言葉としてイメージする方が正しいと思います。
では、なぜ熟年離婚が起こるのでしょうか?
今回は熟年離婚の特徴と、メリット・デメリットなどについて解説していきたいと思います。
熟年離婚はなぜ起こる?
熟年離婚で多いのは、子育てが一段落し、仕事も落ち着き、プライベートに時間やお金をさけるようになった結果、新しい一歩を踏み出すために離婚を決意するというパターンです。
世間一般的には、20代半ば〜30代前半ぐらいで結婚する夫婦が多いですよね。
そこから2〜3年で子どもができたとして、その子どもが成人するのは50代半ば〜60歳ぐらいになる計算です。
50代、60代の熟年離婚が多い事には子どもの自立が大きく関わっているわけです。
逆に言うと、子どもがいるから離婚したくても離婚できない、離婚を見合わせているという夫婦が非常に多いという事でもあります。
近年、熟年離婚が多い背景にはどういった理由があるのでしょうか?
熟年離婚の原因は?
性格の不一致
価値観などの違いから衝突が起こり、次第に会話自体が減り、ほとんど口も聞かない。
残念ながら、そういった状態でも子どもの事や経済的な理由で、婚姻関係を継続している夫婦は沢山います。
こういった夫婦は落ち着いたタイミングで離婚したいと長年考えているため、夫の定年退職や、子どもの成人などの区切りをキッカケに離婚に踏み切るケースが非常に多いです。
浮気・不倫(不貞行為)
時間とお金に余裕ができ、プライベートに目を向け始める余裕が生まれると、異性にも目が向いてしまいがち。
50代でも浮気・不倫をする人は意外と多いのです。
パートナーへの愛情が冷めて、長年仮面夫婦を演じている状態であれば、素敵な人が現れたら心を奪われてしまうのは当然の事かもしれません。
心変わりではなく、元々心がなかった訳なので、新たな恋に突き進んでしまうのです。
DV・モラハラ
夫から妻に対してが多いのですが、50代・60代の夫婦間ではDVやモラハラでの離婚も多いです。
年代が上がると社会的な地位も上がり、男性は尊大でガンコになりがちです。
また、50代・60代になっても十分な地位を築けず、虚無感から妻にあたってしまうという逆のパターンもあります。
妻の言動が思い通りにならないと、思わず手や、激しい言葉が出てしまう男性は残念ながら一定数以上います。
女性の社会進出で離婚しやすい環境に
離婚したくても出来ない理由の一つに経済的な不安があります。
特に男性よりも収入が少ない傾向が強い妻側は、シングルマザーになって経済的に自立し、不自由なく子育てをしていけるかどうか?という不安から、離婚に踏み切れないというのがこれまでの流れでした。
ですが、近年、女性の社会進出が進み自立した女性が増え、所得格差が埋まりつつあります。
金銭的な不安がなければ、迷わず離婚したいと考えている女性は非常に多いというのが、実情です。
離婚が後ろめたいものではなくなった
社会の風潮として、夫婦は添い遂げるもの、離婚はネガティブで後ろめたいものといった古いイメージは薄れつつあります。
離婚への抵抗がなくなり、あくまで一つの選択肢として考えられるようになったという事も影響しています。
熟年離婚するぐらいなら、より早期の決断をオススメします
熟年離婚にはメリットも、デメリットもありますが、そもそも熟年離婚するぐらいなら、より早期に決断する方がオススメです。
その理由は
・過去に不貞行為があったとしても、法律上は時効になっている可能性がある
・後から過去の不貞行為の証拠を集めるのは困難
・夫婦関係が実質的に破綻している状態では、不貞行為とみなされない(責任が軽くなる)可能性がある
その結果、離婚裁判で大きな慰謝料を取るのは難しく、結局は協議離婚や調停離婚という流れになりがちだからです。
本来、DVやモラハラは離婚事由になり、しっかり慰謝料を取れる内容ですが、過去の事で証拠を集められないという事であれば、裁判で有利な判決を得るのは難しいのが実情です。
熟年離婚が多いのは、離婚したい事情があるにも関わらず我慢して婚姻関係を続ける夫婦が多いからです。
ですが、熟年離婚でも結局、財産分与や親権についての協議など、取り決めをしないといけない事は同じです。
それであれば、それらの取り決めを有利にし、場合によっては慰謝料を取れるように、早い段階で離婚に踏み切ったほうがその後の人生のためでもあります。
なお、不貞行為の疑いが強いのであれば、離婚裁判で慰謝料やその他有利な条件を勝ち取ることができる可能性が高いので、是非お気軽にお問い合わせ下さい。
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